
絵本紹介
『ゆびたこ』 ポプラ社/くせ さなえ作
主な対象年齢 3歳4歳5歳
ジャンル 創作絵本
ストーリー
お話の主人公は『指しゃぶり』がやめられない1年生の女の子。
しゃぶり過ぎて赤くなった指から、何と『ゆびたこ』というキャラクターが現れます。
ゆびたこは、ニヤニヤ笑いながら『もっと吸え〜』と誘ってくるのです。
ゆびたこが現れた後はしばらく吸わなくなり、だんだん小さく萎んでいくゆびたこですが、
少し可哀想になり女の子は最後にもう一回吸ってあげるのですが・・・
子供にとっては愛着のある指しゃぶり。
でも大人から見ると、歯並びや習慣が気になる・・・
その『やめたいけれど、やめられない』葛藤を、象徴しているのが印象的です。

読んでみた感想
最初に読んだときは少しホラー要素を感じました。笑
絵もリアルで、ニヤリと笑う『ゆびたこ』は大人でもドキッとするほど!!
でも読み進めるうちに、
「やめたい気持ち」「やめられない楽しさ」「親に隠れて続ける苦しさ」
そうした子供の心の動きが丁寧に描かれていて、ただの「怖い絵本」ではなく深いメッセージを持った作品だと気づきました。
また、我が子 !ちゃんは中々の指しゃぶりマンでした・・・
まさにたこが出来るほどでした。
そろそろ指しゃぶりやめたら〜?
3歳で恥ずかしいよー?
歯がガタガタになっちゃうよ〜?
と、色々声をかけましたが、それでもやめられず・・・
そんな時、小児科の待合においてあったのがこの『ゆびたこ』
これ読んでみたら治るかな〜?
と半信半疑で読み聞かせをしてみました!
そしたら、なんとなんと!!
私が言わなくても、ピタリと指しゃぶりが無くなりました!!
最初に『ゆびたこ』を読んだ時の感想を、今子供本人に聞いてみると、
少し怖かった!指しゃぶりをしていると本当にゆびたこが出てくると思ってた!でも面白かった!
だそうです。
6歳になった今でも記憶に残っている一冊です!
子育ての観点から
指しゃぶりは成長の中で自然に減っていくことがほとんどですが、
なかなかやめられない子もいると思います。親としては心配で「やめなさい!」と言ってしまいがちです。
でも『ゆびたこ』を通じて
無理にやめさせるのではなく、子供自身がやめたいと思うきっかけを持てる
そんなヒントを感じました。
子供にとっては、ちょっと怖いけれど面白い!
大人にとっては、ちょっと怖いけれど考えさせられる!
そんな2つの顔を持つ絵本です。
お勧めしたいご家庭
・指しゃぶりに悩んでいる親御さん
・少し怖いものが好きなお子さん
・絵本を通じて「習慣」や「気持ちの整理」を考えたい方
・自然に指しゃぶりをやめさせたい親御さん
最後に・・・
最後に・・・
この『ゆびたこ』を読んで、親御さんの叱るストレスもなく
お子さんと良い関係を保ちながら、楽しく自然にやめられるきっかけになればと思います。
※読んだら必ず指しゃぶりが無くなるという保証は出来ません・・・😓
公式サイトはこちら↓
ゆびたこ/ポプラ社/公式サイト
